霞沢岳 島々谷~徳本峠

島々から霞沢岳

山好き向け 健脚向き
島々谷から徳本峠へと詰めるコースを辿り徳本峠小屋に1泊、霞沢岳をピストンしたのち上高地へと抜ける、約100年間にウォルター・ウェストンも通ったクラシックルートを楽しむコースとなる。
単純に霞沢岳に登るのであれば上高地から徳本峠に入った方が早い、霞沢岳への登山道は一本なので通るルートも同じとなる、であるので一通りアルプスの所謂名山を登りつくした山好き向けのコース取りとなるが自分の足で上高地に入ると言うのは結構達成感があるのではなかろうか(帰路は交通機関使いますけど)。
霞沢岳の登山道について補足しておくと、泥と根っ子の樹林帯歩きがずっと続く健脚向けのコース、ピストンするしかないので帰りも泥と根っ子、それだけに山頂部の高山帯ハイマツとお花畑が嬉しい。徳本峠連泊であれば時間的に問題ないが大抵の人は上高地下山までを考えて計算するので厳しい行程になってしまう。本行程は平湯温泉まで下りたが上高地か明神あたりでの宿泊をお薦めする。
日程2017年9月3日(日)~9月6日(水)
集合地が大阪で3泊4日
area長野県・北アルプス
アクセス本行程では現地周辺で前泊のち早朝からマイカーで島々集落奥の登山口駐車場へ、帰路は上高地から島々行きの各駅停車バスに乗り「安曇支所前バス停」下車、そこからは往路も通過した鹿除けゲートを通過して駐車場まで徒歩10分ちょい
1day大阪駅集合9:00→(マイカー)→平湯温泉15:00到着

前泊日

2day平湯温泉4:30→(マイカー)→島々登山口(750m)5:22/5:33―二俣(930m)―離れ岩―岩魚留小屋―ちから水―徳本峠小屋(2,130m)13:10到着

徳本峠小屋泊・行動時間約7時間半

3day徳本峠小屋4:35―ジャンクションピークーP2―K1ピーク8:05―霞沢岳山頂(2,645m)8:52/9:07―K1ピーク―ジャンクションピーク―徳本峠小屋12:55/13:40(小屋にて昼食)―明神―上高地バスターミナル16:08(以下車回送役のみ車回収へ)→(バス)→平湯温泉

平湯温泉泊・行動時間約11時間半

4day平湯温泉9:00頃→(マイカー・休憩取りつつ)→解散場所15:00頃
2017年9月4日晴れ
5:22島々・鉄柵前
安曇支所のある島々集落の谷を奥へと詰めると鹿除けの柵にぶつかる、駐車場はもう少し先にあるので自分で開けて・閉める
公衆トイレが少し手前にあるのでそこで済ませておくと良い。
5:22駐車場
未舗装の広いスペース、車道はまだ続くが車止め有り、地元の人は通れるのかも知れない、登山ポストは無い。
この先二俣までは未舗装だがしっかり林道が続いていて変電施設があったり二股手前にはトンネルがあったりする。
島々谷沿いの林道、序盤
二俣まではこのような道が続く
6:28砂防ダム
何かごうごうと音がするなと思いつつ進むとかなりの大きさの砂防ダム(?)がある。
7:14落人石碑
落人説明看板、すぐに二俣トンネルがある。
島々谷の二股トンネル
二俣トンネル、この手前で二股登山口へと分岐
7:15
7:30
二俣
トイレ(素朴)・登山案内板あり、分岐はすぐ手前のトンネルくぐる事になるので間違える事は無い。
ベンチもあるので朝食休憩、以降は登山道だがまだしばらくはかなりしっかり作られた橋や木道が見られるので増水にそれほど弱い道と言うわけではない。
7:41行き橋
すごく立派な木造橋、20分程すすむと戻り橋があるがこちらはもう少しシンプルな橋となる。
島々谷南沢にかかる行き橋
2016年8月撮影、奥に見えるのが行き橋
島々谷南沢にかかる戻り橋
こちらはシンプルな造りの戻り橋
8:13崩落地
結構上部から崩れてきている崩落地、崩れてからは結構月日がたっているようで(2017年夏現在)崩落地を高巻きトラバースする踏み跡はしっかり踏み跡がついているがやや危険、特に悪天時、悪天後は普通に危険個所となる。
8:35
8:45
中間点ベンチ
二俣と岩魚留への距離がちょうど同じになる地点の道標、ベンチ有り。
8:56瀬戸下橋
橋の名前が彫刻されている。
瀬戸下橋の道標
ここまでの沢沿いコースは整備が無ければ成立しにくい
9:05離れ岩
滝の濁流をすぐ横に見る大岩、すぐ上部で瀬戸上橋があり対岸へと渡る。
9:42ワサビ沢(橋)
道標の主張が強いのが気になる。
9:53
10:13
岩魚留小屋
橋を渡って岩魚留小屋、今は営業をしていない。
周辺は夏であれば草で鬱蒼としている、これ以降は登り傾斜が少しづつきつくなっていく、本流の渡渉点は全て(程度の違いはあれ)橋が架けてある。
岩魚留小屋の玄関?営業していた頃の名残がある
岩魚留小屋の正面、営業していた頃の名残が強い
すぐそばに巨木の立つ岩魚留小屋
岩魚留小屋、軒先を休憩場所として利用される
11:00鉄橋
文字通り鉄の橋。
11:12急登の高巻き
微妙にルートをロストしそうになる高巻き地点、まっすぐ行きそうになる。よく見ると倒木を集めて積んでまっすぐ行かないように誘導してくれてある。
11:26丸太橋
このコースで一番嫌な橋、位置が高い丸太組みの橋、バランスが不安な人はかなり嫌ではなかろうか?渡渉するには水量が多いので橋を利用するのがベストではある。
島々谷南沢にかかる橋の一つ、丸太橋
2016年8月撮影、渡渉するより渡る方が楽だが、妙に高くて怖いかも
11:49
本流最後の橋を渡り峠沢を詰める登りへと変わる、まだ少しだけ本流(島々谷南沢)沿い進むが、しばらくすると登山道がつづら折れの登り道へ。
12:05ちから水
少し下でも峠沢をまたぐ(ここも水場っぽい)がそこの事ではない、力水はちゃんと看板も有る。
徳本峠少し下部にある水場、ちから水
2016年8月撮影、ちから水、徳本峠まであと少し
13:10徳本峠小屋
小屋前の広場から見ると旧館が手前にあるのでなかなか古い山小屋にも見えるが中に入ってみると綺麗な山小屋、2階(寝所)から直接外のトイレに行けるようになっていたり色々と使いやすくなっている、頭を打つ音をよく聞くことがある。
2017年9月5日晴れ
4:35徳本峠小屋
食堂で各自軽く食事を済ませて暗い中ヘッドランプで出発、登山道は上高地側から小屋巻きの道が有る事だけ理解しておけば暗くても間違うことは無い、小屋直上の展望台を過ぎてから少し下る事も頭に入れておく事、上記明神からの合流道を過ぎると登りへ。
樹間からわずかに朝日の気配
ヘッドランプ装備でまだ比較的歩きやすい樹林帯を登る
ジャンクションP手前で日の出
5:40
5:50
ジャンクションピーク
ここまではつづら折れのキツイ急登、展望地。
過ぎてからはしばらく下る、本来は泥が酷く、急登と根っ子でのスリップに注意しながら進む道だがこの日はかなり乾いていて歩きやすかった、時間を参考にするのであればそのあたり考慮必要。
ジャンクションPから見る少し登り過ぎた朝日
ジャンクションPにて少し登り過ぎた朝日
ジャンクションP少し南で御嶽山と乗鞍岳の遠望、御嶽には噴煙
2016年8月撮影、ジャンクションP少し南から御嶽山と乗鞍岳
6:25小湿地
沼?池?この地点へ下っていくと結構上の方から水面に反射する光が木の間に見える、直前には急下り有り。ここから登りへ、泥と根っ子道は変わらず。
6:34
6:42
P2
急登を登った小ピークで枯れ木にペンキでP2と。腰を下ろすのにちょうど良い小岩がある、ここからは細かいアップダウンが続く、泥は相変わらず。
7:05大崩落地
地形図にも載る大崩落地横の尾根道、登山道が危ない場所を通っているわけではないので危険は感じない。
7:10ガレ場のピーク
樹林が切れてお花畑になっている中の急登ガレ場。
少し危険、登りきった場所は霞沢岳の展望良い小ピーク、過ぎるともう一回おかわりでガレ花畑。
7:33鞍部
霞沢岳への最後の鞍部、ここから岩の混ざる道幅狭い道、最初はトラバース気味に入る、トラバースが終われば危険度はマシになるが今度は落石注意のキツイ急登へ、トラロープが設置されていて足元は一応きの階段の様な物が有る。
最終鞍部あたりから霞沢~K1を見上げる
2016年8月撮影、最終鞍部あたりから霞沢~K1を見上げる
8:05
8:13
K1ピーク
第一ピーク、穂高や笠ヶ岳の展望。
霞沢岳本峰までは岩場を含むアップダウンのある尾根歩き、特にK1―K2間に岩場多し。
K1ピークから見る西穂岳~奥穂高~前穂高のパノラマ
西穂岳~奥穂高~前穂高のパノラマ
霞沢岳本峰への稜線道
霞沢岳~K2ピーク、本峰へはまだアップダウンが続く
8:30K2ピーク
K2―霞沢本峰間はお花畑を含む比較的安定した登山道(道幅狭い場所はあり)
8:52
9:07
霞沢岳
K1ピークとそれほど変わらないとは言えやはり展望良し。
穂高の吊り尾根をバックに霞沢岳山頂看板
山頂看板を入れて一枚
霞沢岳山頂直下に広がるお花畑
お花畑は霞沢岳山頂直下が見事
穂高をバックにした霞沢岳直下お花畑
2016年8月撮影 穂高を背景にお花畑
9:45
9:52
K1ピーク
K2―K1間、ロープ場の下りからの岩場トラバースと帰路の方が危険が目立つ。
10:35ガレ場のピーク
お花畑の中のガレ場に挟まれた小ピーク、ここも下りがかなり悪い。
11:07P2
細かいアップダウンを歩ききって小岩のある小ピーク。
霞沢への稜線道の足元一枚
足元は終始このような感じ、少し雨が降ると泥が酷くなる
11:25小湿地
ここから泥と根っ子の登り、往路の時は想像しにくいが復路でのジャンクションPは丸いピークなのでなかなか辿り着かない。
12:06ジャンクションピーク
展望地だがお昼になり少し靄がかかり始めている。
ジグザグの長い下り道へ。
徳本峠ージャンクションP間の登山道、急登たが歩きやすい
徳本峠ージャンクションP間、往路はヘッドランプでここを歩く
12:55
13:40
徳本峠小屋
小屋でお昼、休憩しすぎた(汗)
上高地方面、明神へと下山、道は広く危ない箇所も無い、標高が落ちるほど傾斜が緩くなる
15:03徳本峠分岐
上高地からのメインストリートへ合流。
15:08
15:15
明神
16:08
16:45
上高地バスターミナル
お客様方はここから直接平湯温泉の予約していた旅館へ、時間的に可能だったのでガイドは島々まで車を回収するために島々行きのバスへ乗る、以下はガイド足跡。
17:43安曇支所バス停
睡魔と戦いつつバスの【次止まります】ボタンを押し、ほぼ満席のバスから一人だけ下車、路線バスなので時間調整が入りこの時間、タクシーならばもうちょっと早くなるはず。
17:55島々谷駐車場
勿論この直前に鹿除けフェンスを通過、車が出るときにももう一度通過する。
流石に9月だとこの時間微妙に暗くなっていた、ここから平湯温泉へ車で戻る。
18:50平湯温泉
旅館の夕食時間にもよるがちょっと無理のある行程だったかなと、特に最後の車回送が疲れた。
山方生活バナー
TOP