剱岳別山尾根

室堂ー別山乗越ー剱澤ー前剱ー剱岳

剱岳

健脚向き 岩登り
『岩と雪の殿堂』剱岳に登る一般道は別山尾根と早月尾根の二通りあるが、これは別山尾根からのピストン登山の記録になる。
どっちにしても危険な岩稜歩きや鎖場通過を含むのは変わらないが、この別山尾根ルートピストンは有名なカニのタテバイ・ヨコバイ両方を通過出来る(?)のが特徴になる、危険個所はやはり上げればキリがないが実際によく事故が起こるのは見るからに危険な鎖場”以外の”場所の方が多いとゆうのは頭の隅に置いておいた方が良い情報かと思う。
個人的には登山中(下山中)に無茶な登山者を見かける事が最も多い山の一つになる、有名税(?)なのかも知れないがとりあえず夏の午後イチ雷雲がわき始める時間帯にはハイマツ帯周辺にまで下りてきておけるように登山計画をたててほしい。
日程2012年8月9日(木)~8月12日(日)
大阪・夜集合で3泊4日
area富山県・北アルプス
アクセスこの時は貸切バス(往路夜行)で室堂まで。
マイカーの場合立山駅周辺の無料駐車場利用で黒部立山アルペンルート利用。
1day大阪21:00→(貸切バス(夜行)・休憩、立ち寄りしつつ)→
2day→(貸切バス(夜行))→室堂バスターミナル(2,432m)6:55/7:23―雷鳥荘ー雷鳥沢キャンプ場8:05―新室堂乗越8:47―剱御前小屋(2,750m程)―別山へ寄り道―剱澤小屋(2,500m程)13:14到着

剱澤小屋泊・行動時間約6時間

3day剣沢小屋4:15―剣山荘4:40―一服剱5:25―前剱(2,813m)6:22―平蔵のコル―カニのタテバイ7:45―剱岳(2,999m)8:40/8:58―カニのヨコバイ9:20―平蔵のコル9:55―前剱10:57―一服剱12:00―剣山荘12;30―剱澤小屋13:00到着

剱澤小屋泊・行動時間約8時間半

4day剱澤小屋5:35―剱御前小屋6:43―雷鳥沢キャンプ場8:06―室堂バスターミナル9:10到着→(貸切バス)→称名滝観光―亀谷温泉→解散場所21:00頃

行動時間約3時間半

2012年8月9日
夜行移動日
2012年8月10日晴れ
6:55室堂バスターミナル
大きい施設だが案内はあるので迷うことはないかな?、登山は屋上からスタートする。
あと高原バス利用の場合はこんな早い時間帯にここに来れている事はない、詳細は黒部立山ルートの時刻表参照だがその場合登山開始は9時前後になるんじゃなかろうか?
7:23出発
7:52雷鳥荘
地獄谷コースはこの時期既に有毒ガスの為立入禁止
8:05雷鳥沢キャンプ場
トイレ休憩(有料)、ここまでの道は遊歩道、ここからが登山道、時間にはかなり余裕のある行程なので雷鳥坂ではなく新室乗越へ迂回ルートをとる。
8:47新室堂乗越
ハイマツ帯のよく踏まれた登山道、迂闊にハイマツを掴むと松脂がつく
新室乗越から振り返る室堂平、バスターミナルから山小屋からが一通り映っている
室堂平全景、左奥は浄土山
10:10剱御前小屋
別山乗越、外トイレ有り(有料)ここから別山へ寄り道ルートへ
別山乗越少し手前から見る奥大日岳(右手)少し奥にあるのが大日岳
別山乗越少し手前から見る奥大日岳
別山乗越から浄土さんごしに薬師岳
別山乗越から薬師岳方面(奥)
別山乗越から立山三山、一の越の向こうに槍ヶ岳が見えている
別山乗越から立山三山、一の越のずっと奥に槍ヶ岳が見える
10:52別山南峰
お昼休憩、昼食後は分岐に荷物を置いて手ぶらで別山北峰をピストン往復で20分、11:57分剣澤へむけて出発、別山ルートから剱澤に下るルートはザレザレ、落石注意の事。
別山周辺から剱岳全景、8月なので緑が濃い、雪渓はそこそこ
8月の剱岳
13:14剱澤小屋
剱澤小屋は完全予約制の山小屋、シャワー有り(男女時間交代式)そしてご飯が上手い。
この回も大所帯で岩場慣れしていない人を大勢連れていたので到着するなり安全器具の講習したりバタバタ、まぁ剱に行くときはいつもだが。
2012年8月11日早朝はガス、晴れ/曇り
4:15剱澤小屋
朝の霧が出ているが天気予報、天気図を見て問題ないと判断し予定時刻で出発、朝食は朝弁当を食堂をお借りして食べて済ます。
ヘッドランプをつけて霧の中、この日は雪渓がまだ残っていたので早々に転倒してしまわぬようゆっくりペースでスタート
4:40剣山荘
トイレは貸して頂ける(有料)が室内なので靴を脱ぐ時間で結構ロスする、でも毎回誰かしらがトイレに行ってしまう。
5:25一服剱
ここまでで既に鎖場があるが難しくは無いので体を慣らす気持ちで。
途中で日の出だがまだ霧は晴れていない、ここから前剱まではガレ場続き、大岩から先は高低差のある鎖場も出てくる、ずっと落石地帯、かなり事故の多いエリアなので行き帰り共に注意、無理な追い越しをしようとして落石を起こす登山者を本当によく見かける、ルートマーキングはマメにしてくださっている。
6:22前剱
少し落ち着いて休憩できるポイント、食べれる人は何か口に入れておくように案内する、ここから一方通行の道が出始める、基本は右側通行だが往路の時はほとんど復路が見えないので一方通行である事を頭の隅に置いておけば良いかと。
6:55鉄橋‐前剱の門
一目見て「落ちれば大事故になる」のがわかる絶壁鎖場、以降の鎖場はどれも危険なものばかり、ここは短い鉄橋を渡って鎖場がはじまり20m程絶壁に張り付いて進む、終わり地点への下りも急。
繁忙期は大体この辺りから登山者渋滞が始まる。
前剱の門、かなり高度感のあるトラバース鎖場、天候は霧だが真上はまだ青空が広がっていたりする
前剱の門の鎖場、すぐ手前に2m程の長さの鉄橋が架かる
平蔵の頭
往路復路をちゃんと分けてある鎖場、登りが急で、越えてルンゼ、スラブへと入る長い鎖場。
7:40平蔵のコル
鎖場で岩峰を巻くと右手にカニのタテバイが見える(晴れていれば、登山者が取りついているともっとわかりやすい)、ここはカニのヨコバイからの下りの合流地点
7:45カニのタテバイ
登りの核心、鎖場、テラス状の足場で数m毎に区切られてはいるがトータルで20m程?の高さになる岩場、一般道の中では難しい方、鎖をうまく使ってほしいが鎖に頼り過ぎて腕の筋肉が疲れてしまった、みたいな人がたまにいて見ていて怖い、繁忙期はよく登山者渋滞が起こる、この時も結構待った。
タテバイ抜けの稜線取りつき地点が下りの際のヨコバイ入り口、ガスのかかっているときはタテバイ抜けてからの道も少しわかりにくい、割と歩きにくい岩稜歩きが山頂まで続く。
8:40剱岳山頂
山頂部は社がありそこそこの広さ有り、繁忙期は登山者がひっきりなしに行き来して写真を撮ったり休憩したりで手狭になる。
20分程休憩して下山へ、登山道は特に往路復路で分けられていないがルートは幅広く選べるので登り下りは上手く譲り合って。
ガスが張っているときは早月尾根への分岐に気を付ける。
剱岳山頂から振り返る立山・薬師岳、天候は高曇りへ
山頂から振り返る立山、室堂平、奥には薬師岳、天候は高雲りへ
9:20カニのヨコバイ
入り口が狭い岩場になっている、下りの鎖からヨコバイへの鎖へそのまま入る、ヨコバイは中間に絶壁を覗き込む形で確認する足場に踏み出す場所があってそこだけ要注意(高度感はかなりある)。
ヨコバイ過ぎてからも長いハシゴがある、やはり渋滞しやすい地点なので幅が詰まったまま鎖場にわらわら入っていくのでそっちの方が見ていて怖い。
9:50平蔵のコル
元トイレの建物跡を過ぎると登りでも通過した平蔵のコル、コル過ぎのすぐ鎖場(往路復路別の一方通行鎖場はちゃんと矢印ペイントを付けてくれている)
平蔵の頭-前剱の門
鎖場取りつき部の一部分だけ往路復路共通だった(ように記憶してる)
前剱の門への登り鎖がやや急で長め、そのあとはハイマツ帯の急下りと登り
10:57前剱
知らない間に往路で通過した鉄橋のやや下部をトラバースして前剱で往路に合流、前剱にわざわざ上がらずに下山路へと入る事もできる。
前剱からの下りは事故多発エリア、注意。
12:00一服剱
下山途中に小雨(霧雨)に会う、ただでさえ滑りやすい岩がもっと滑りやすくなって少しペースを落とした。
12:30剣山荘
ここまでついてやっと一息。
13:00剱澤小屋
贅沢な剱沢小屋2泊プラン、剱岳に限った事ではないが高山の岩稜歩きは出来るだけ午前中ですましてしまうように、雷は怖い。
剱澤から夕景の剱岳、ここからだと前剱の方が高く見える
夕景の剱岳、剱澤から見上げると剱岳本峰より前剱の方が高く見える
2012年8月12日晴れ
5:35剱澤小屋
朝食は5時から(並んだ)
6:43剱御前小屋
トイレ休憩、天気良い景色良い、下山は雷鳥坂を下る。
別山乗越から室堂平、快晴だがまだ朝霧が溜まっている
天気は快晴、室堂には霧が溜まる
8:06雷鳥沢キャンプ場
トイレ休憩
8:31雷鳥荘
休憩、風向き次第で地獄谷から有毒ガスが上がってくるようで皆咳き込んでいたり。
室堂平からも剱岳は見える
室堂平から見納めの剱岳(別山尾根に隠れているが奥に少しだけ見える)
9:10室堂バスターミナル
この時は貸切バス。このくらいの時間帯は建屋内かなり人がいて混雑している。温泉立ち寄りは亀谷温泉へ。
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